キャリア形成において
日本でもビジネス用語を中心に横文字を使うことが増えてきました。
ロールモデルという言葉もその一つです。
横文字にしてしまうと、いまひとつ意味が通じなくなるのが日本語のいい点でもあり悪い点でもありますが、簡単に訳せばお手本ということになるでしょう。
お手本にする人が目の前にいるほうがいいのか悪いのか、ロールモデルに関する議論は尽きなかったりするものです。
女性が働く場合、先輩たちがどうやって働いてきたのか参考にすることがあるでしょう。
キャリア形成においても、結婚や子育て、育児休暇などの問題もあります。
こうした問題に対して、ロールモデルをおくことがプラスなのかどうなのかということです。
極端なことを考えれば、お手本がいることは何が悪いとなるでしょう。
参考にできる人がいるのは幸せです。
しかし、居ないからといって、嘆く必要もありません。
それは、全部が全部参考にすることはできない社会だからです。
専門性を高めるのなら
現在の日本の社会を考えると、専門性を求められるようになってきています。
つまり、自分自身が作り上げていかなければいけないことが多く、お手本にできないことも増えてきているのです。
必要な人材となるためには、専門性を高める必要があるのであれば、ロールモデルを置いたところで効果はないとなってしまうでしょう。
結局のところ、だれでもできる仕事をするのか、それとも自分だけしかできない仕事をするのかということです。
だれでもできる仕事を求めるのであれば、言い方はよろしくはないですが、効率化のもとロールモデルのコピーであることが一番でしょう。
それがいいのかどうかは、その人次第ですから、絶対にいらないとは言えないのです。
ロールモデルが絶対に不要なわけではない
もしも、これから先、専門性を高めたいと考えるのであれば、だれよりも専門的な存在を目指さなければいけません。
中途半端な状態は、専門性があるとは言えません。
ただし、総合的に力を付けたりすることを否定するわけではない点に注意をするべきです。
総合職は、総合的な力を発揮する専門職であるということを忘れてはいけません。
こうした管理職が存在しなければ、専門職は目指す方向性を見失うからです。
そのために、ロールモデルを置いたりすることは、当然有効であることも忘れてはいけないでしょう。
日本の社会は、ひとつの定義を否定したがる風潮があります。
批判・批評が個性であると勘違いしている点といえるでしょう。
何事も否定してかかるのではなく、自分はいったいどうするべきなのかを考えて、ロールモデルが必要であれば設定すればいい話なのです。
自立して専門性を高めたいと思うのであれば、マイルストーンをロールモデル代わりに置き、自分のスキルを磨いていけばいいでしょう。
何か難しいことを考えるわけではありません。
自分にあった道を探せば、おのずと答えは出てくるものだからです。